※ 院長町田が取り組むミャンマーでの歯科ボランティア体験記はこちら
ただ単に来院した患者さんを治療するだけではなくて、実際に自分で需要を切り開いて行いたかった。個人的な考えで、お金を治療の対価としてもらうなら、積極的に需要を掘り起こして行いたくない。何故なら、医療とはお願いして治すものではなくて、お願いされて治すものだからである。アメリカなどでは、積極的に営業をかけて行っているようだが、どうも品が無い様に感じてしまう。特に歯科は直接的に生命に関わる物では無いので、治療に対してDrの積極性はどこまで必要なのか、それは自己満足では無いかと言う疑問が付きまとってしまう。ただボランティアなど無償では、善意の押し売りだけを気をつけて診療に携われば、気持ちの面でも納得して取り組めるということが大きかったです。
日々の治療を考えた際、常に失敗は許されないと言う気持ちで行っていますが、絶対に失敗が起き得ないとは言い切れない。そして有事の際はリカバリーの効く失敗にとどめるようにしているが、何か気持ち的に割り切れないものがあります。そう言う不安な気持ちや、これまでのあってはならない失敗の罪滅ぼしもあるのかも知れません。全てはバランスです。どこかで助けてもらい、どこかでその分を恩返しする。そういう想いもあります。
既存の歯科治療はプロトコールが確立されています。しかし、新たな環境での新しい取り組みは、確立されたものも無くそこに適した新しい方法を作り出さなければならず、それは私にとってはとても興味深いことです。しかし、NPOの場合に倫理規定は自身の良心のみとなりがちです。学会発表などにより、所属学会などの倫理委員会には通していきたいと考えています。